【登録日】
2005/06/28
【更新日】
2005/06/29

基本情報

通番 3057 報告書番号 2005-中部-M001
情報区分

保全品質情報

報告書状態 最終報告
事象発生日時 2005年 05月 27日 08時 10分 事象発生日時(補足) (発見)
会社名 中部電力株式会社 発電所 浜岡発電所3号
件名 給水注入逆止弁(A)の点検について
国への法令報告根拠 なし 国際原子力
事象評価尺度(INES)
評価不要

発生箇所および発生時の状況

事象発生時の状況 第13回定期点検における調整運転のため、平成17年5月25日14時50分より原子炉を起動し、5月27日7時15分から原子炉圧力約7MPaにおける点検を行ったところ、給水注入逆止弁(A)(3B21-F060A)のボンネットフランジ(弁蓋と弁箱の接合部)から極微量のにじみが認められたため、当該弁の点検修理を行うこととした。
このため、5月27日18時45分より原子炉の停止操作を開始し、同日22時02分原子炉を停止して、点検修理を行った。
点検修理完了後、5月29日18時より原子炉を再起動し、5月30日10時09分から原子炉圧力約7MPaにおける点検を行い、当該弁ボンネットフランジ部からのにじみがないことを確認した。
事象発生箇所
【設備】  タービン設備  【系統】  給水系
【機器1】 弁装置>逆止弁  【部品1】 その他(弁*)

原因

原因調査の概要 (1)点検修理の方法
今回確認されたにじみに対する点検修理は、ボンネットフランジのリップ部を溶接(リップ溶接)することにより実施した。当該弁は、ボンネットフランジからの微小リークに対しては、溶接修理を行うよう予めリップ部を設けている。また、リップ溶接は4パスの溶接(メーカ標準)により設計環境条件(温度:302℃、圧力:約8.62MPa)を満足するものである。なお、修理にあたっては、所定の資格を有する者が行うとともに、当社保修員の立ち会いのもと実施した。

(2)溶接部健全性について
溶接部の健全性について、初層及び最終層を浸透探傷検査(PT)にて、確認した結果、異常な指示は認められなかった。また、溶接の肉盛り厚さを測定し、規定以上の厚さを有していることを確認した。
また、原子炉再起動後、原子炉圧力約7MPaにて当該弁を点検した結果、にじみ等の異常は確認されなかった。
事象の原因 原子炉起動時の温度変動による弁蓋・弁箱とボルトとの熱膨張・収縮の追従差により、一時的にガスケットの面圧が低下し、にじみが発生したものと推定される。
原因分類 その他>その他
事象の種別 時間依存性のない事象(偶発事象を含む)
火災に該当しない事象

再発防止対策

再発防止対策 (1)運転中の監視
今後は、通常実施している巡視点検(1回/週)により、当該弁の健全性について確認していく。
(2)弁の点検
当該弁については、点検計画に基づき次回定期点検(第14回定期点検)にて分解点検を実施することとしており、その際、ボンネットフランジのシール面の状況について確認する。
水平展開の検討 水平展開状況

参考資料

添付資料
プレスリリース

プラント状況

発生時運転モード 起動 発生前の電気出力 0[MW]
発見の方法 作業・点検
発電所への影響 手動停止
発電停止時間 0時間 0分

分析用情報

外部への放射能の影響 なし
保安規定違反 なし
検査指摘事項の
深刻度(SL)判定結果
運転上の
制限外への移行
なし
自動で作動した安全系 なし 手動で作動した安全系 なし

関連情報

同発電所で発生した
同様事例
その他