通番 | 12770 | 報告書番号 | 2017-北陸-M001 Rev.2 |
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情報区分 |
保全品質情報 |
報告書状態 | 最終報告 |
事象発生日時 | 2017年 08月 07日 | 事象発生日時(補足) | |
会社名 | 北陸電力株式会社 | 発電所 | 志賀発電所 |
件名 | 低レベル放射性廃棄物搬出検査装置放射能計算機プログラム不具合について | ||
国への法令報告根拠 | なし | 国際原子力 事象評価尺度(INES) |
評価不要 |
事象発生時の状況 |
平成29年8月4日、低レベル放射性廃棄物搬出検査装置において、計測データの一部が極まれに欠損し、計算機に格納されないままプログラムが進行するため、適切に放射能量が評価されない場合があることの連絡を検査装置メーカより受けた。 事象の確認の結果、日本原燃釜Zヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターにて埋設済の充填固化体※ドラム缶3,840本について、検査装置内の計測データを確認したところ、そのうち3,8 36本については計測データが現存し、適切に放射能量を測定していることが確認できたが、残り4本については計測データが現存せず、データ欠損の有無が確認できなかった。
※充填固化体とは、金属類、プラスチック、保温材、フィルター類などの固体状廃棄物を分別し、必要に応じて切断・圧縮処理等を行いドラム缶に収納した後、セメント系充てん材(モルタル)で一体となるように固型化したもの。 なお、一般的に発電所で発生する廃棄体としては充填固化体以外に均質・均一固化体がある。 均質・均一固化体とは濃縮廃液、使用済樹脂、焼却灰等をセメント、アスファルト、プラスチックを用いてドラム缶に固型化したもの(志賀からの搬出実績なし)。 |
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事象発生箇所 |
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原因調査の概要 |
平成30年1月30日、当社が検討した原因及び再発防止対策や同様の事象があった他社の結果に加え、日本原燃(株)としての評価結果(埋設施設での埋設基準を満足する)が取りまとめられ、日本原燃から原子力規制庁へ報告された。 なお、データの確認ができていないドラム缶4本について、計測データの欠損が発生している可能性がないことを確認した。 |
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事象の原因 |
1.データ欠損発生のしくみ ・放射能量はドラム缶を9等分(スライス)して、それぞれを測定し、9スライス分の結果を合算して求める。 ・MCA(波高分析器)において測定対象スライスの測定が終了し、MCAの動作状況が測定中から測定完了に切り替わるわずかな時間に、まれに、MCAと汎用プログラムである状態監視プログラム及びシステム制御プログラム間でデータの読み取りが行われた場合に、システム制御プログラム はエラー信号を発し、当該スライスの計測データを保存しないままプログラムを終了する。
・この場合、システム制御プログラムか らメーカ制作プログラムである放射能測定制御プログラムへ計測データが送られないために、放射能測定制御プログラムに当該スライスの計測データは格納されない。一方、システム制御プログラムが発したエラー信号は放射能測定制御プログラムに取り込まれる仕様にはなっていないため、異常と判定されず引き続き次のスライスの測定を行う。 ・以上より、データ欠損が生じ放射能濃度が適切に評価されない事象が発生する。 2.計測データが現存しないドラム缶(4本)のデータ欠損発生の可能性 ・MCAの動作状況が測定中から測定完了に切り替わるまでのわずかな時間における各システム間でのデータ読み取りの発生の可能性について、計算機の仕様及びMCAの型式の違いによる特性の調査並びに実機及び模擬試験から傾向を確認した。 ・その結果、志賀原子力発電所に設置している機器組合せにおいて充填固化体を測定する場合、事象が発生していた可能性はないと考えられることから、計測データが現存しないドラム缶4本にデータ欠損はなく、適切に放射能量が測定されていたものと判断した。 |
原因分類 | 設計・製作不良>設計不良 |
事象の種別 |
時間依存性のない事象(偶発事象を含む)
火災に該当しない事象 |
添付資料 | なし |
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プレスリリース |
発生時運転モード | 燃料交換 | 発生前の電気出力 | 0[MW] |
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発見の方法 | その他(メーカからの連絡) | ||
発電所への影響 | なし |
外部への放射能の影響 | なし | ||
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保安規定違反 | なし | ||
検査指摘事項の 深刻度(SL)判定結果 |
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運転上の 制限外への移行 |
なし | ||
自動で作動した安全系 | なし | 手動で作動した安全系 | なし |
同発電所で発生した 同様事例 |
なし |
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その他 |