【登録日】
2005/10/28
【更新日】
2008/09/30

基本情報

通番 20
文書発行日 2005年08月25日
対象プラント

アメリカ  : ミルストン 3

件名 錫ウィスカによる安全注入系(片系)の誤作動と原子炉トリップ
出典(資料番号) NRC Information Notice 2005-25 
原文URL
内容  NRCは、原子力発電所の電子回路の錫ウィスカに関する運転経験を知らせるため、本I.N.を発行した。
 4/17にミルストン3号機は、原子炉保護系回路カードのリード線に発生した錫ウィスカにより回路が短絡して、主蒸気圧力低の誤信号が発生し、A系安全注入系が作動するとともに原子炉がトリップした。
 錫ウィスカは、純粋な錫(特に電気メッキされた錫)の表面から成長する結晶構造物で、数mmの長さに成長することがある。環境や健康に対する配慮から鉛フリーの電子回路の増加により、錫が電子機器に用いられ、錫ウィスカが見受けられるようになっている。また、ミルストン以外の幾つかの発電所においても、ウィスカによる局所出力領域モニタ(LPRM)の短絡や工学的安全施設作動ロジックのチャンネルリレー故障の事例が報告されている。
添付資料 なし

国内対応

BWR  国内BWRでは、これまでウィスカの発生防止対策として絶縁保護コーティングの施工等の対策が取られてきているが、本事象に鑑みて纏められたガイドライン(JANTI殿作成)について,周知した。
PWR    国内PWRでは、これまでウィスカの発生防止対策として絶縁保護コーティングの施工等の対策が取られていることから、新たな対応は不要。